中小企業もチャンス!賃上げ促進税制をやさしく解説

「給料を上げたいけど、お金が足りない…」
そんな悩みを抱える社長さんを助ける制度があるのを知っていますか?
それが 「賃上げ促進税制」。実はこの制度、中小企業や個人事業主でも活用できて、最大45%もの税額控除が受けられるんです。

今日は、🦉お師匠ゴッドと👦ひろが、この制度をわかりやすく探っていきます。

※令和6年4月1日から令和9年3月31日までの間に開始する各事業年度が対象

(参考)中小企業HP:中小企業向け「賃上げ促進税制」

この記事でわかること

  • 賃上げ促進税制の基本ルール
  • 最大45%の税額控除につながる条件
  • 赤字でも使える「繰越控除制度」のしくみ

賃上げ促進税制ってなに?

🦉お師匠ゴッド「ひろよ、会社が従業員の給料を増やすと、国が『税金を少し安くするよ』と応援してくれる制度があるのじゃ。」
👦ひろ「えっ!給料を上げると税金が安くなるんですか?それってすごく助かりそう!」
🦉「うむ。たとえば中小企業なら、給料の合計が前年より1.5%以上増えれば、増えた分の15%を法人税から控除できるのじゃ。」
👦「15%ってけっこう大きいですね!」


最大45%まで控除できる!上乗せの条件

🦉「さらに条件を満たせば、控除率はなんと最大45%まで上がるぞ。」
👦「そんなに!?どうすればいいんですか?」

上乗せ条件のまとめ

条件内容上乗せ率
賃上げ強化前年比+2.5%以上+15%
教育訓練費の増加前年比+5%かつ給与の0.05%以上+10%
認定の取得「くるみん」「えるぼし」など取得+5%

👦「なるほど!社員の給料をいっぱい上げて、勉強や研修にも投資して、さらに子育てや女性活躍に優しい会社だともっとお得なんですね!」
🦉「そういうことじゃ。つまり“人を大事にする会社”ほど国からの応援が厚くなるわけじゃ。」

赤字でも安心!繰越控除制度

👦「でも師匠、もし赤字で税金を払えなかったら、この制度は意味ないんじゃないですか?」
🦉「そこが新しいポイントじゃ。控除しきれなかった分は、なんと 5年間も繰り越せる ようになったのじゃ。」
👦「おぉー!じゃあ今は赤字でも、将来黒字になったときに使えるんですね!」
🦉「そのとおり。ただし、翌年以降も給料が前年より増えていることが条件じゃぞ。」

実際のイメージ

🦉「たとえば、ある会社が1億円の人件費を前年比2.5%(=250万円)増やしたとしよう。その場合、最大で250万円×45%=112.5万円も税金が安くなるのじゃ。」
👦「100万円以上も!それなら社員も喜ぶし、会社も助かるし、まさにWin-Winですね!」


注意すべきポイント

  • 教育訓練費の対象:社員向けの研修やセミナー費用はOK。でも内定者やこれから入る人は対象外。
  • 認定取得のタイミング:「くるみん」や「えるぼし」は事業年度中の取得が必要。プラチナ認定は期末までに持っていればOK。
  • 申告書の添付書類:必要な明細書を忘れると繰越控除が使えないので要注意。

ゴッドのまとめ

🦉「賃上げ促進税制は、ただの節税テクニックではない。『人を育てる会社こそ未来をつかむ』という国のメッセージなのじゃ。従業員に投資する勇気ある経営者に、必ず道は開けるぞ。」


用語解説

  • 賃上げ促進税制:従業員の給料を増やした企業が、法人税を減らしてもらえる制度。
  • 教育訓練費:社員がスキルアップするためにかかる費用(研修や講習など)。
  • くるみん/えるぼし認定:子育て支援や女性活躍に積極的な会社を厚労省が認めるマーク。

今日の宿題

👦「じゃあ今日の宿題はこれにしよう!
『自分の会社や将来のビジネスで、従業員を喜ばせるためにどんな工夫ができるか?』 3つ考えてみよう!」