👦ひろ「やったー!1000円のクッキーが売れたよ!これって全部もうけだよね⁉」
🦉お師匠ゴッド「フフフ…それは大きな勘違いじゃ。売上と利益は、まったくの別物じゃぞ。」
👦「えっ、どういうこと⁉ だって1000円もらえたのに!」
🦉「では、今日はその“売上”と“利益”の正体を、一緒にひも解いていこうかのう。」
この記事でわかること
- 売上と利益の違いがハッキリわかる
- 利益の種類(粗利益・営業利益・純利益)も理解できる
- お店やビジネスの「本当のもうけ」がどこにあるのか知れる
売上=入ってきたお金。でもそれが全部のもうけじゃない!
👦「売れたお金がそのまま自分のものになるんじゃないの?」
🦉「そこがポイントじゃ。売上というのは、“商品やサービスを売って得たお金”のこと。でもその中には、仕入れや材料代、働く人へのお給料、電気代など、たくさんの“使ったお金”が含まれておる。」
👦「たしかにクッキーを焼くには、小麦粉やチョコレート代がかかるし、オーブンの電気代もかかるね…。」
🦉「そうじゃ。そして、そういった『かかった費用』を引いたあとの“残りのお金”こそが、本当のもうけ=利益じゃ。」
利益にはいろんな種類がある?
👦「えっ、利益って1つじゃないの⁉」
🦉「実は利益には段階があるんじゃ。それぞれ“どこまでのお金を引いたか”で種類が違うのじゃよ。」
種類 | 計算式 | 意味(何を示す?) |
---|---|---|
売上総利益(粗利益) | 売上 - 原価 | 商品そのもののもうけ |
営業利益 | 売上総利益 - 販売費・管理費 | 本業でどれだけもうかったか |
経常利益 | 営業利益 + 本業以外の収益 - 本業以外の費用 | 全体の経済活動のもうけ |
純利益 | 経常利益 - 税金など | 最終的に手元に残るお金(会社の儲け) |
🦉「このように、少しずつ引いていって、最後に“純利益”が残るのじゃ。ここまで来て、やっと“ほんとのもうけ”が見えてくるのじゃ。」
👦「そんなにいっぱいあるんだ!“利益”って奥が深いなぁ。」
売上が多くても利益が少ないことがある!?
👦「でも売上が大きければ、それだけもうかるんじゃないの?」
🦉「それがな、実はそうとも限らんのじゃ。」
🦉「たとえば1個100円で作ったジュースを、150円で1000本売れば売上は15万円。原価は10万円じゃから、5万円が粗利益じゃ。」
👦「うんうん、いい感じ!」
🦉「でもそこから、配達のガソリン代や、お店の家賃、バイト代などに6万円かかっていたら…利益はどうなる?」
👦「えっと…5万円のもうけから6万円の費用を引くと…マイナス1万円⁉」
🦉「そう、赤字じゃ。売上が大きくても、費用のコントロールができていないと利益はマイナスになってしまう。」
(実例)カフェ経営の1日の利益
項目 | 内容 | 金額(円) |
---|---|---|
コーヒー売上 | 100杯 × 500円 | 50,000 |
材料費(豆・ミルク) | 1杯100円 × 100杯 | ▲10,000 |
家賃・光熱費 | 月換算(1日分) | ▲8,000 |
バイト代 | 1日分 | ▲7,000 |
広告費 | チラシ代 | ▲5,000 |
利益(もうけ) | 残ったお金 | 20,000 ⇒ここからさらに自分の給料や税金など払う |
ビジネスは「売上」ではなく「利益」で考えよう
👦「つまり、売上だけじゃなくて、ちゃんと利益を見ないとダメってことだね!」
🦉「その通り。売上を伸ばすことも大切じゃが、それと同じくらい、費用を管理して利益を守ることも大事じゃ。」
🦉「だからこそ、経営では“利益”の視点で物事を見られる人が成功しやすいのじゃよ。」
👦「よーし!これからは“いくら売れたか”じゃなくて“どれだけもうかったか”を意識してみるよ!」
ゴッドのまとめ
🦉「経営の世界での有名な格言を紹介する。
“売上は虚像、利益は真実、キャッシュは現実”
売上だけでは会社の実力はわからん。“利益”こそが、ビジネスの本当の価値を示すのじゃ。おぬしも、数字の見方を一歩進めたのう。これでまた未来の社長に近づいたな!」
用語解説
- 売上:商品やサービスを販売して得たお金のこと(費用を引く前)
- 利益:売上から費用を引いて、手元に残る「もうけ」
- 粗利益:売上から原価(仕入れなど)だけを引いた利益。ビジネスの基本の指標
今日の宿題
あなたがもし、1000円で売れる商品を作ったとして、原価が300円、広告に200円、発送に100円かかったとしたら、“本当の利益”はいくらになるかな?そして、もっと利益を増やすにはどんな工夫ができるか、考えてみてね!